東京都日野市在住の岩田さん、彼がこの地に居住を始めたのは1998年。
当時の住まいがあった調布市から、「アスファルトの面積が少ない場所へ」ということで引越しを決断した。作曲家という職業柄、毎朝会社へと出勤することはないが、仕事上での都心へのアクセスは当初やはり不安があったという。しかし釣りがライフワークであり、ロッド作りは趣味の域を超えている岩田さん。「自分らしい」暮らしを手に入れることの魅力が、決断への後押しとなったそうだ。
唯一の懸念点だったアクセスについても、「特別不便を感じることはない」という。
最寄り駅まではバスや原動機付自転車。そこから小田急線に35分揺られながら新宿へ。車内も豊かな自然も眺めながら物思いにふける、有意義な時間となっている。
早朝から近隣の川で存分に釣りを愉しみ、仕事の合間にも息抜きにまた川へ。
「手軽に釣りを愉しめることと自然環境の良さが何よりの魅力」というこの暮らしをおだやかに語る岩田さんからは、その充実ぶりがにじみ出ている。
「音楽の仕事を70歳までやっているイメージはないですね。ロッド作りを中心にした暮らしの準備することを考えてますね」
話しを終えた室内には、東京のものとは思えないほど鮮やかな夕陽が、ゆっくりと差し込んできた。
(記事:2014年8月)
-- profile --
愛知県一宮市に生まれる。14歳で初めてギターを手にし創作を始める。
70~80年代の欧米ポップスに強く影響を受け14歳の頃より作曲を始める。当時はフォーク全盛の時代だったが80年代初期にはMTR、MIDIを創作に取り入れ、打ち込み中心の一人多重録音を音楽製作のスタイルとして確立する。
しかし打ち込みメインとは言うものの音楽的指向としてはピコピコ系ダンスものという訳ではなく良き時代のAOR、ソウルからジャズ、ボサノバなどに強く影響を受けている。
このちぐはぐさが結果的に独自のスタイルを形作ってきたと考える。
Fly Fishing と料理、DIYが趣味、夏と南の海をこよなく愛すがスポーツは全般にダメ。
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